会社員人生は上司と部署に依存する。

私もよく好んで読んでいるトイアンナさんのブログに、こんな記事が。


外資系OLのぐだぐだ ベンチャー社員の語る嘘にだまされるな:学生は大企業へ行け

私も20代で転職しまくりで思うところがあったので、花金の帰宅後早々PCに向かってしまった。


新卒採用の時期になると度々「大企業vs○○(中小、スタートアップ、起業etc…)」的な話題が勃発する。大体経験談などから「大企業(orもう一方)が良い」という話や、「いやいや○○したいなら大企業で◇◇なら中小だ」とかタイプ分けした論調が多い気がする。トイアンナさんの記事ではそのどちらでもなく…というか規模より部署や上司にもフォーカスされてるところに共感を覚えた(あと、色んな規模の会社勤務経験があったり起業までされてたとは、良い意味で意外)。

私自身転職しまくったり、身近な友達や元同期の転職話を一次情報で聞いてるから思うけど、"大企業vsその他"論争は、いわゆる「主語大き過ぎ」だ。「子どもの教育は日本の方がいいor欧米の方がいい」みたいな、ざっくりすぎる感じ。大企業vsその他の論点にあるのは①成長環境の程度と、+αで②働きやすさ(ホワイト度)であると思うのだけど、①成長の機会にどれほど恵まれるかは上司次第、②働きやすい(ホワイト)かどうかは部署次第、…ってとこじゃないかなぁと、私は思う。

そして①の成長環境の程度は、大企業も中小もスタートアップも零細もほぼ関係なし。もはや上司次第。もう少し言えば、上司との相性次第。おそらく、仕事の内容は二の次三の次。仕事が涙ちょちょぎれそうにショボいものであっても、上司が本当に尊敬出来る人だったら、そのショボショボなタスクの中にも哲学や美学すら見出せたりする。例えると、自分では「こんなめんどくさいことやんなきゃいけないんだ…」とため息まじりにレンガを積み立てているとき、上司が横で「俺は、子ども達の夢を叶える学校をつくるんだ…」とせっせとレンガの壁を作り上げたりする。そして「僕がしていたのはレンガ積みではなく、子ども達の未来の土台作りだったんだ!」とか閃いたりする。そして、辛い仕事も「この上司となら乗り越えられる!」とか、高すぎる目標も「この上司の為に頑張る!」とすら思えてくる。そんな上司が世の中には本当に存在するんです(経験談含め)。そしてそれとは正反対に、仕事は結構華型のお仕事だったとしても、上司とウマが合わないケースも、世の中には多々、存在する。そしてこれはこれでかなりツライ。何をやっても否定される、何をやっても誤解される。そんな相手とコミュニケーションを取り続けなければならない徒労感といえば…。仕事以前の問題で労力を相当使わざるを得ないし、うんざりする程度ならまだマシで、酷いと色々日常生活に支障を来す程度のストレスに教われることになる。

②は言わずもがな、転職経験の無い人でも異動経験ある人なら、部署間の差異に「これが同じ会社の組織か」と驚いたことがある人も多いはず。本社、支 店、営業所、出張所、etc...全国に事業所があるところならなおさら、同じ社名を冠していても、部署や拠点によって様々な「慣習」や「空気」があると 実感するはず。残業時間だったりノルマ的な目標だったり有給の取りやすさだったりは、部署間で様々。もちろん、ホワイトと言われる会社の方が全般的に一部 の部署を覗いてどの部署もホワイトな傾向があり、ブラックならその逆の傾向もあると思う。でも結局は「部署次第」だったりする。

 

親と上司は選べないとはいうけれど、大企業かそれ以外かよりも、部署と上司を選べるなら(良いと思える部署やこの人と思える上司を見つけられるなら)、そちらの物差し優先で動けるのが一番良いと思う。