社員のモチベーションを上げる4点セットの話

「今の2倍の給料もらったら、やる気出る?そうじゃないと思うんだよね。やっぱそもそもの"本人のやる気"が大事なんだよ。」

なんじゃそりゃ、とズッコケそうになった(古)。年末年始の休暇で久々に会った友人と、仕事の話をした。冒頭のとおり友人が話始めた時、ついに労働に魂を売ってスピリチュアルなお話(精神論)をするようになったか…と思って目から汗がでそうになったところで、「つまりね…」と下記の話を続けてくれた。それがかなり納得する話だったので、共有したい。

 

社員は、給料が良ければ仕事にやる気が出るのだろうか?

確かに、給料が良ければ仕事内容が単純作業であっても、今日も仕事が終わったら美味しいご飯食べよう、**しよう、などと平和な精神衛生を保つことはできる。また、仮に残業が発生しても、発生した分全てまともに残業代が出るのであれば(本来は当然のこと)、仕方ないかと思えることもある。

しかし、それでモチベーションがあがるだろうか?残念ながら、そうとはいえない。なぜなら給料があがることとモチベーションの向上は別軸の問題だからだ。そもそも、モチベーションとは、行動を起こす動機付けのこと。給料があがれば嬉しいだろうが、それも一時的な喜びに留まるだろう。モチベーションをあげたいと思うならば、継続的に機能する仕組みが必要だ。

モチベーション向上は、下記の4点がセットになって揃っているのが王道だろう。

  1. ロールモデル
  2. ライバル
  3. 分析可能なデータ
  4. 達成した際の褒賞

1.ロールモデルの存在

まず、自分がどこを目指すべきかイメージが必要だ。何かを目指すためにはその何かが何であるか理解していなければならない。一番良いのは身近なところにいる人物で、先輩、上司。職場にいないのならば、友人知人、学生時代の先輩。ただ大事なのは、「凄すぎない」こと。雲の上の存在は崇めるにはいいが、到底その人物に近づけないのならば意味が無い。やる気を失うだけだ。その意味で、「著名人」や「架空の物語の登場人物(小説・ドラマのキャラクターなど)」は、まず避けるべきだろう。

 

2.ライバル

次に重要なのがライバルの存在だ。仲間同士で競争しろという単純な話ではない。ライバルとは、自分と実力が近いが、自分より少し上の存在だ。つまり、「ベンチマーク」には最高の存在なのだ。彼らが自分より良い業績を上げたならば、なぜ彼らはそれができて自分は出来なかったか、振り返りの材料とすればよい。そして彼らを追い越した時、爽快さを感じるだろう。もちろん、良きライバルならば、称え合うことができるだろう。

 

3.分析可能なデータ

ロールモデル、ライバルと揃えば、ぼーっとしてても「今何が足りないのか」に意識がいくだろう。つまり自分は何ができて、何ができていないか。一番わかりやすいのが売上金額だろうけれど、職種によって使える数字は様々。直接売り上げに関係ない部署なら自身の業績目標を分割したものでも良い。これはライバルとの比較材料に使うもので、一定期間継続しているものであること。こういったものを当該社員が自分で把握できるよう会社または上司は準備しておくことが望ましい。

 

4.達成した際の褒賞

これはノルマ達成などであれば金銭的なものがベターだが、表彰制度や、トップやマネジメント層からのメッセージでも良い。良い結果に対するレスポンスがあることが重要だ。

 

以上4つが王道のセット。

 

これが何を意味しているかというと、希望の道筋が見えているということ。やみくもに頑張るのは誰だって疲れるし、何も見えなければただ何かに終われ何かをこなすだけの毎日で終わる。頑張れというのは簡単だけど、頑張れる仕組みを用意してあげるのが組織に必要な努力だと思うんだよね…とのこと。

 

なるほどなぁと深く納得しながら、早速3連休が待ち遠しく思うのでありました。