失わないうちからその価値を感じること。

良いものもそうでないものも、どういう順番で経験するかは結構大事だ。

少し古いからと服を捨て新しいのを買ったら、とたんに組み合わせられる服が減ったとき。最新のスマホが欲しくて古いのを捨て買い替えたら、案外前に使ってた方が自分の用途にマッチしてた気付いたとき。

直前まで、「新しいAは古いBよりも素晴らしいに違いない」って思ってる。でも、試したこともないAがBより優れているかは試してみるまでわからないものだったりする。

 

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今の会社は凄く良い会社なんだけど、そんな私も、新卒で入った会社がうまくハマらなくて、辞めて、そのあとふらふらして、幾つかの仕事をしてきた(あんまり人には言わないんだけど、その間結構壮絶なこともあったりもして、いつか機会があれば誰かにネタとして話たい)。でも、今の会社が良い会社って思えてるのも、色々経験して比較対象があるからこそ思えることなのかも。

そういえば最初の会社で同期だった頭脳明晰美女(性格も良い)が、彼女の母から言われたこととして「(恋人で)この人!って思える人がいたら、もう結婚しちゃいなさい」だったらしい。「この人!って人にはなかなか出会えないものだから」と(※とても説得力のある話…)。「今後出会う誰かの方が素晴らしいかも…」なんてことは不確実極まりないことで、大体、あんまりない。

人でも会社でも食べ物でも服でも、何であっても「それとの出会い」ってそうなんだろうね。平等に比べることが出来ればそりゃ判断も楽だろうけれど、大体、経験は一度に一つしか出来ない。2つ試すには、大抵の場合最初の1つに別れをつげなければならない。そして、失って初めてその価値に気付いたりする。もし私が今の会社に1社目で入れてたとしたら、これが当たり前に思えて、もしその後辞めたとしたら、あとで如何に恵まれてたか実感するんだろうな。

 

失わないうちからその価値を感じるってのは難しいことだね。でもそれを身につけられたら、もっとハッピーに過ごせるかもね。仕事でも、プライベートでも。