残業後帰宅途中、見知らぬ男性2人と飲んだ話

先週は色々と忙しく、金曜も結局会社に長く居座ってしまった。

「比較的自炊派」な私もさすがに今から帰宅して作るのキツいわ〜ツレ〜わ〜と思って、そのままどこか近場のお店でご飯を食べて帰ろうと思った。

するとたまたま同じタイミングで入店した見知らぬ男性2人に声を掛けられ、なぜか相席状態に。繁華街でもなかったから、店の常連的な人なのかと思いそれほど警戒せずにいたら、どうやらナンパだったらしい。

私は地味で化粧もまともにしておらず残業まみれ帰りのアラサーだったのだけど、その負のオーラの泉に声をかけるに相応しいオーラを彼らも保持しており、それ故逆に警戒心もあまり起こらず、食事中少々会話した。

その2人組の関係は会社の先輩後輩関係にあるらしく、後輩は最近入社したらしい。仮に先輩をAさん、後輩をBさんとしよう。Aさんは世界のナベアツに似ており(現・桂三度)、Bさんは…容姿はともかく舌足らずでアカサカサカスが言えない芸人さんを彷彿とさせた。

Aさんはチャラめでイケイケどんどん派。サラリーマンもするけど副業ビジネスもするアグレッシブタイプ。Bさんは言われたらなかなか断れない、営業マンだったら逆に客の言いなりになっちゃって上から詰められるタイプ。ただしなぜかなかなか折れない模範的ブラック社畜タイプだった。

ただ二人の会話を聞いていると、どうも下記のような仮説が見えてきた。

「Aさんは後輩のBさんの仕事の失敗は女性経験の少なさとも関連すると考えており、Bさんはに女性との接点を提供し、Bさんにその女性と親しい関係を築かせることにより、プライベートも仕事も積極的に取組める自信をつけさせたい。」

ありそうだ。うん、ありそう。Bさんはなんだか必死に私に話しかけ、私の話を聞き出そうと一生懸命である。もしかしたら、この店に来る前に先輩のAさんから、「お前は人の話を引き出すのがヘタなんじゃないか?営業力はサラリーマンの基本だから、女性の一人や二人、トークで落とせなきゃダメだ。トークはまず自己開示→相手の関心ごとを聞き出す→そのテーマからトークをさらに展開、が基本だ。俺が女の子捕まえるから(注1)、お前がんばれよ☆」

(注1:もはや女の子ではありません。)

ありそう。こういうトーク、色んな職場の先輩後輩がやってそう。ドヤ顔で先輩語ってそう。というかそんな推論たててる自分にも若干疲れを感じながら、私は食事をしていた。

結局、Bさんのトークがあまりに空回りし、Aさんは適当なタイミングで、じゃ、B頑張れよと耳打ちしてその場を去り、なぜか二人にされ、なぜかさらにBさんにその後もあれこれ無理くり話を聞かれ、夢とか目標まで聞かれ、夢についてはちゃっかり普通に話つつ、連絡先を聞かれれば断固断り、最寄り駅を聞かれ断固答えず、なぜか握手を求められそこは逆になぜか断れず、

「お互い、頑張りましょう」

的なトークで最後締め、私は店を後にした。

今週もお疲れさまでした。

 

森拝